ファクトリーチューンとは
本社のあるスウェーデンのアブ工場にて、既にカリカリにチューニングされたアンバサダーです。
フレームは強化され、ボールベアリングも6個標準装備されており、純正品としては現在、最も回転性能の良いアンバサダーです。
車に例えるならば、GT-RのNISMO版みたいな感じですね。
これを超えるアンバサダーは、おそらくベストタックルチューンかと思います。
もし、ファクトリーチューンをベストタックルさんでチューンしてもらったら史上最強のアンバサダー になりますね。
6501CS Rocket Factory Tuned 2011年 当時の定価は47250円 税込みです。
現在はこのリールは販売されていないので、ヤフオクにて中古で探しました。
しかし、6500CBタイプは現在販売されております。
定価は五万円。
やはり高い‼️ですね。
アンバサダーとは思えない価格です。
それだこだわり抜いた商品と言う事でしょう。
しかし、個人的には6500CBの現行品は私の嫌いなパーミングカップモデルですので、これには全く興味が湧きません。
アブ アンバサダーはやはり、クラッシックタイプが一番カッコイイと思います。
と言う訳で、商品は箱なし、純正ハンドル無しをヤフオクで少々お値打ちな値段で落札しました。
私のアンバサダーコレクションは黒が多いので、今回はシルバーをゲットしました。
外観チェック
純正ハンドルはなく、海釣り用のドデカイハンドルが付いてました。
色はSteel Grey
最大ドラグは6kg
ギア比は5.3:1
自重 385g
このリールはベアリングが沢山入っているので、海釣りには使用したくないです。
デカハンドルは海釣り用アンバサダーに移植しましょう。
パッと見た目はとても綺麗で、使用感は感じられません。
前オーナーはあまり使用していなかったと思われます?
しかし、何故か レベルワインダーの取り付けがおかしいですね。
レールから外れてます。
組み付けが適当です。
嫌な予感❓
ハンドルを回した感じは、多数のベアリングが入っている感じでスムーズなような感じですが、何か変?
異音がでてるような??
またもややな予感❓
スウェーデンの国旗がとてもいいアクセントになっており、とてもスタイリッシュなリールです。
ビスは現行アンバサダーと同じで、プラスのビスでイマイチ好きになりません。
これは後程、マイナスビスに交換です。
クレストマークは私の好きな大きなタイプ(オールドアブタイプ)です。
現行品の小さなクレストマークはイマイチ好きになれません。
レベルワインダーは細かな縦縞の入った現行タイプ。
やはり、オールドの球形の方がカッコいいな。
用途
タイで使用するには、PE5号が200巻けるのでピラルクや、ブンサムランでメコン大鯰が狙えます。
タイの釣り堀で200mの糸量があれば、何処でも大丈夫です。
日本なら、PE10号100巻いて雷魚のヘビーカバーゲームで使えますね。
色々考えていましたが、使い古しのPE10号が保存していたのを思いだしました。
バリバス アバニ キャスティングPE 10号です。
高速リサイクラーで巻き直して、まだ未使用の箇所が表にくる用に後程巻いてみましょう。
と言う訳で、AmazonBKKのピラルク用で使用します。
ここの池は100メートル有れば充分です。
分解 洗浄 オーバーホール
パッと見た目はあまり使用した感じもなく、回転は少し変な感じですが、自分でオーバーホールをしてみます。
何時ものIOSファクトリーのオイル、グリスを使用します。
IOS オイルについては下記リンクを参照してください。とても良いオイルです、
洗浄には和光ケミカルのパーツクリーナー
明らかに、問題のありそうなリールはグーバーリールワークスさんに何時も依頼してます。
丁寧な対応で、しっかり仕事してくれます。
特にフレーム修正は専用の道具と知見がないと出来ないので、フレーム修正が必要なアンバサダーはプロにお任せした方が良いかと思います。
それでは、各部を見てゆきます。
こちらのカップへ比較的綺麗です。
コグホイールには、ベアリングが2個内蔵されているので、回転はスムーズです。
洗浄して、IOS-01をベアリングに、ギアには02を注油。
スプールにはセラミックボールベアリングが2個入っています。
セラミックボールベアリングはファクトリーチューンの特徴の一つで、回転がノーマルより良いです。
ハイブリッドボールベアリングとアブでは呼んでおり、純正品でも高価なベアリングです。
あまり回りは良く無かったですが、BC-9で、洗浄後は快適に回る様になりました。
レベルワインダー周りは問題なく、洗浄、注油。
これはファクトリーチューン専用ウォームシャフトで、色は黄金色でベアリングは2個入ってます。
ベアリングが2個入っているのと、面取りされた黄金色のウォームシャフトはファクトリーチューンの特徴で、より高価なパーツです。
今のところは順調、マズマズです。
しかし、事件はこれから起こります。
なんと‼️
んっ❓
ハンドル側のカップを外すと、ポロリと何か取れてしまいました。
あろう事か、ピニオンギアが外れてしまいました。
しかも、かなり汚い。
この時、
つかまされた‼️💢
と思いました。
私は、ファクトリーチューンの5501CSを持っておりましが、通常、ピニオンギアがポロリと外れる事はありません。
更に分解してゆくてと
あるはずの無い糸クズが沢山ギア周りに付着し、汚いグリスと共に混じっております。
よく見ると白いパーツ ピニオンヨークが欠けて破損しております。
ピニオンギアがポロリと落ちたのはこれが原因です。
糸がメインギア周りに絡まって、ハサミで切り落としたが、しっかり除去しないままハンドルを回し、ピニオンヨークが壊れた様な感じです。
さらに、分解すると、
ブレーキシューもギア周りから潰れた状態でポロリとでてきました。
これは使用できない状態です。
スプールに一個しかないと思ったらここにあったのですね。
酷い状態です。
更に分解すると
中の黒いパーツも破損。
ロッキングワッシャーです。
これは良く破損するので、プロショップ藤岡さんから対策パーツが出ており、予備パーツがあったのでこれを使用します。
下記写真の右側のパーツが対策品。
まー、よくもこんな不良品を美品として出店しますね。
外見は美品でも、中身は粗悪品です。
酷い個体をつかまされました。
こちらのカップも汚く、糸クズが付いてます。
パーツクリーナーで、洗浄です。
幸い、メインギアはなんとも無さそうで、組み上げます。
ハンドルを回してみると、何か違和感がありやはりこのままでは使用できないですね。
ピニオンヨーク 純正品を購入しなければいけません。
パーツを交換しても、まだ良くならなかったら、駆け込み寺のグーバーリールワークスさんに依頼するしかないですね。
組付
酷いリールですが、取り敢えず組み立てます。
ビスはマイナスビスへ変更して、オールド感をだします。
反対側もマイナスビスです。
ハンドルは取り敢えず純正を装着し、後ほどハネダクラフトさんのハンドルを購入して、交換しましょう。
組み付け、ハンドルを回すと異音がします。
またハンドルを回して、ハンドルを止めてもスプールは回転し続けます。
ピニオンヨークの破損が原因かと思います。
最後に
今回のリールを販売したのは、一般個人ではありません。
釣具の買取販売で有名な某業者さんです。
その為、ある程度安心して購入したのですが結果は酷い個体でした。
買取する際、販売する際に分解しないのですね。
私の様な素人でも、ハンドルを回した際に違和感を感じましたが、買取、販売のプロがこれを見抜けなかったのでしょうか?
とてもプロの仕事とは思えないです。
とても腹立たしいので、メールにてこの業者さんにクレームを申し立てると、あっさりと非を認めました。
返品したら、代金を返却するとの事ですが、面倒なので、破損したパーツを郵送で送って欲しいと依頼したらその要望を呑んでくれました。
余りにあっさりと解決したので、この業者さんはさほど悪意があった訳ではなさそうです。
言い分としては検品ミスで、不良品のまま出荷したとの事。
パーツが届いたら、自分で修理することにします。
やはり店を構えているので、変な噂で店の信用が失墜するリスクがあるので、クレーム対応してくれたのでしょう。
自分で分解して、簡単な修理が出来る方やオーバーホール出来る人、もしくは修理出来るショップに相談できる人では無いと、ヤフオク購入は酷い目に遭うリスクがありますね。
皆さんもヤフオクでの購入はこの様なリスクを承知で購入しましょう。
YouTubeでもこの動画をUpしていますので、よろしければ覗いてみてください。
アブ ファクトリーチューン5501CS紹介ブログは下記リンクですので、興味のある方は是非見に来てくださいね。
最後までありがとうございました。